7/25に6/27に行われた第8期定時株主総会の質問への回答が公表されました。
私の質問への回答も何件かあったので、ここに引用します。また、それ以外で個人的に重要だと思う質疑についても取り上げます。
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6 月 22 日に「当社のグローバル展開の方針について」で一定の方針をお示ししているとおり、当社は、VTuber 自身も含めたクリエイターの皆さまが活躍する舞台を提供しているとも考えており、そして今後、よりグローバルに愛されるコンテンツに強く成長することで、クリエイターが活躍する機会もより幅広く世界中に提供できると考えております。
そのような中で海外展開にあたっては、アニメの文化が大きく浸透している北米やアジア、欧州の地域を当面の重点地域として考えております。まずはそうした地域において現地商流に精通した代理店等を通じてローカライズされたコンテンツ、商品、サービス等の配荷を増やしていく想定です。また、ご質問にも頂戴しておりますが、その中には中国も含まれており、その他の地域と同様の展開を予定しております。 たとえば、フランスパリでのイベント出展や韓国ソウルでのライブビューイング、コラボカフェ等のように、中国においても上海を中心に代理店や企業を通じてコンテンツ展開やイベントを実施しながら、企業とのタイアップ案件など B2B 取引を増やしてまいります。
このような取り組みを通じ、世界各国のプラットフォームやゲーム企業等との取引可能性を広げることで、ゲーム配信許諾タイトルが増加するなど、タレントにとってより幅広い活動を行えるような環境を整えることが、当社の中長期的な成長にとっても重要と考えております。
また、海外展開を始めた当初は社員は 100 名にも満たない状況でしたが、今は 500 名を超える規模になりました。管理体制も含めて充実させており、今後も引き続き体制を整えながら、なにか問題が発生した際には適切に対処する方針です。
株主総会において、谷郷CEOが中国への再展開を明言した場面になります。個人的には衝撃を受けました。色々な意見はありますが、個人的には、失敗を糧にして挑戦を仕掛けて欲しいと思っております。
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ホロアース開発進捗といたしましては、マイルストーン(実装計画)上の実装機能の変更や調整など検証によって修正を行っているものの順調に推移しております。
また現時点の各種 KPI については開発プロセスとしての検証段階であるため開示可能な情報はございません。
メタバース事業については、我々が目指すビジョンの実現に向けて取り組んでいるものであり、当社の強みを最大限活かせる領域からはじめ長期での取組みとなる想定をしております。ただし当社は「バーチャル上で生きるキャラクター」がビジネスとして成立している状況であり、これは国内外を見渡しても、あまり類を見ない、有利なポジションであると認識しております。 このポジションを最大限活かすことで、勝ち筋が見出せると考えており、バーチャル上で自由に活動できる「場所」を作ることが、我々にとっての一つのメタバースの定義として見据えております。
なお具体的な施策については、様々に開発・検証中であり、現時点での回答は控えさせていただきます。
カバーのメタバース事業における勝ち筋の認識について触れられており興味深いです。メタバースの分野については詳しくありませんが、リアルアーティストのメタバースライブ等はあっても、バーチャルで生きるキャラクターがメタバースに入り込んでいる例というのは、個人で活動しているVTuberを除けば他にはないかもしれません。
個人的に気になる点としては、メタバース内でのキャラクターは会社が支援して(現行のSNS運営のような)ある程度自由に活動できる形態を取ると思われますが、ユーザーの活動についてはどこまでの自由度を許容するのかがあります。XなどのSNSではリスナーが二次創作のイラストや動画をアップロードできますが、メタバース上でのUGCはどう考えられているのでしょうか?
98 #
推奨しているビットレートが最大 12Mbps に上がり、エンコーダーの設定を 12Mbps で送信をしております。
配信当日のインターネット回線の環境に依存いたしますが、実測値の平均は、9Mbps〜10Mbps で常に送信されていることを監視・確認を行なっております。
質問の文章が私の文面そのままなので、私の質問に答えて頂けたものと思います。この件についてはYouTubeのドキュメントを見たまでで実際のライブ配信のビットレートまでは確認できなかったので、こちらの確認不足ですが、他サービスと比べても比較的高ビットレートで配信されているとのことです。
105 #
倍率については、他の事例と比較しても、異常な状況ではないと考えております。
ただしご意見は様々頂戴しており、キャパシティ増についても一定可能と考えておりますが、いただいた意見も参考にしながら今後については議論してまいります。
「EXPO及びfes. については、その応募倍率から、需要に対して供給が全く追いついていない状況と考える。」と質問を送っていたものに対し回答して頂いたものと解釈しています。「ただしご意見は様々頂戴しており、キャパシティ増についても一定可能と考えております」との回答から、様々送られている意見については一通り確認して検討しているものと期待しております。
123 #
Free-to-play の形式を採用し、アプリ内コンテンツ(バーチャルライブのチケッティング などを含む)などで課金していただくことが、初期段階はメインとなる想定です。
どのような課金モデルが理想かは、未知数である部分もあるため、順次コンテンツを展開 しながらデジタル商材の在り方や最適な料金体系をはじめ様々な取り組みを模索していく 予定です。
類似の質問をしていたので回答して頂いたものと解釈しています。どのような収益モデルをとるかは現時点で具体的に決まっていないが、走りながら模索するとのことです。
まとめ #
事前に質問を8問送っていたのですが、株主総会当日にはどれも取り上げられなかったので、質問への回答がないのはそんなものかと思っていました。後日の回答には私の質問も入っていたので、質問を送ったのは無駄ではなかったのだなと思っております。